白河市の移住にも力を入れている
福島県の南部に位置する白河市は、首都圏まで新幹線で約1時間という立地の良さがありながらも、自然に囲まれた田舎としての美しさも持ち合わせている場所です。通学や通勤で都会に出ていく人も多い中、人口の一極集中の是正や地方産業の後継者不足の解消等を目的として地方それぞれが移住に力を入れていますが、白河市もさまざまな取り組みを実施しています。
今回は、白河市が移住に力を入れているポイントを紹介します。
白河市が取り組む移住支援
白河市は、県外から市内へ移住してくる人に向けて、数多くの移住支援を実施中です。市内での生活や費用面など懸念する要素も多々ありますが、こうした迷いを少しでも晴らしてくれる支援制度が充実しているため、移住を検討している方は積極的な活用が推奨されます。
代表的な移住支援の制度をいくつか紹介するため、白河市への移住を検討中の方は参考にしてください。
移住後のイメージを具体的にする「お試し住宅」
白河市内の各エリアでは、本格的な移住を前に市内での暮らしを体験できる「お試し住宅」が用意されています。これは市外在住で、白河市への移住を検討している方が対象です。
エリアや借りる住宅によっても詳細は異なりますが、一定の賃料を支払うことで賃貸住宅のように住むことができ、生活に必要な家具や家電も揃っているため引越しの手間も大きくかからず気軽に市内での生活を体験できるのが特徴です。市内での生活を体験してみたい方や、引越しに先駆けて市内で就職活動を進めるための利用など、幅広く活用できる制度です。
県外からの引越し費用補助
福島県外から白河市内に移住してくる人を対象に、引越し費用が最大20万円補助される「白河市引越補助金」の制度があります。家財の運送や荷造り費用といった対象経費に対して、上限20万円までを支援してくれます。
一定の条件を満たすことで経費補助の対象となるため、移住にともない発生する引越し費用を抑えたい方には有用な制度です。
地域活性化のメリットもある「空き家バンク」
田舎や地域で問題となっているのが、人口減少による空き家の発生です。空き家の長期放置は倒壊等のリスクも高まりますが、こうした問題への対処、そして地域活性化のために設けられている制度が「空き家バンク」になります。
空き家の売却や賃貸を希望する所有者がこの制度で空き家を登録することで、県外からの引越し等で空き家利用を希望する人をマッチングさせます。所有者は空き家を誰かに使ってもらい収入を得られて、利用者は一軒家などの大きな物件を手頃な費用で利用できるのが大きな特徴です。
何より空き家に人が入居することで地域の人口も増加して、地域活性化にも大きくつながります。登録物件の一覧については専用サイトで随時更新されているため、定期的に確認することで魅力的な空き家を見つけられるかもしれません。
移住相談もできるオンラインサロンの開設
白河市では、移住の相談や参加者同士の交流ができるオンラインサロン「ときたま」をビジネスチャットツールのSlackにて開設しています。白河市に対する質問や不安なことを先輩移住者や古くから市に住んでいる参加者同士で意見交換できるため、移住前に気になる点を解決できる機会があるのは大変便利です。
移住や地域に関する情報はもちろん、子育ての悩み相談なども気軽に実施できるオンラインサロンとなっているため、白河市への移住を検討中の方は参加してみるとよいでしょう。ときたまへの参加はSlackアカウントを作成しておけば無料です。
子育てしやすい環境づくり
移住への取り組みに力を入れている白河市は、子ども達がすくすくと成長できる子育てしやすい環境づくりも、さまざまな制度の導入で実現しています。代表的な制度をいくつか紹介するため、白河市への移住を考えている子育て世代の方は参考にしてください。
医療費の助成
白河市では、市内在住の18歳未満の子どもの外来や入院にかかる費用を助成する「こども医療費助成」制度を実施しています。診療にかかる一部負担金や入院時の食事代などが対象となり、資格登録申請を行う、または白河市国民健康保険に加入することで助成を受けられます。
何かと病院にかかる機会も多くなる子どもの医療費を助成してもらえるのは各世帯の経済的な負担も減るため、住民の満足度も大きく向上します。何より子どもの健康増進が見込まれて、地域発展にもつながるのがこの制度の大きな特徴でもあります。
乳児用製品を購入できるクーポンの支給
保護者の経済的負担を軽減して子育てが安心して行えるよう、乳児用の製品購入に利用できるクーポン券を支給する「白河っ子すくすく応援クーポン券」を支給しています。対象児が健康診査を受診後、申請書を記入することで一定金額のクーポン券が交付されます。
おむつやミルク、乳児用エプロンなど子育てに必要な製品を数多く購入できるため保護者にとっては助かる制度です。
手厚い就職活動のサポート
移住において大きな気掛かりになる点のひとつが仕事です。移住前の仕事を辞めて新しい仕事に就く場合は費用面・キャリア面で不安な要素も多いですが、これら問題点を手厚くサポートしてくれる仕組みや制度が白河市には数多くあります。
代表的なものをいくつかご紹介します。
就職活動の経費補助
就職活動にかかる交通費や宿泊費の一部補助を、Uターン者向けに実施しています。市外居住のUターン希望者かつ白河市内の企業に対して就職活動を実施する人が対象です。
選考だけでなく、企業訪問やインターンシップなどの活動も補助対象になるため就活者にとっては非常に役立つ制度です。
地域の技術力に触れられる工場見学
白河市内では金属加工や機械製造、食品加工など数多くの製造業が発達しています。これら企業が有する最新技術や職人達のノウハウを見学できる「しらかわものづくりLIVE工場見学」というシステムがあります。
工場の生産ラインや働く人たちが感じる仕事への魅力ややりがいなどの紹介を、映像や音声を通して知ることができる仕組みです。移住してからどのような仕事に就くか悩んでいる方は、白河市内で働くイメージをより具体的にできるため、積極的に活用してみましょう。
地域企業を調べられるデータベース
中小企業から大手企業まで、白河市内にある企業の詳細をチェックできる「しらかわ企業データベース」は誰でも無料で利用可能です。各企業の基本情報はもちろん、業務内容を動画で紹介している所もあるため、企業で働くイメージをより具体的にできます。
起業・創業をサポートする「空き店舗バンク」
空き店舗の売却や賃貸を希望している所有者と、空き店舗の利用を希望する人をマッチングする制度「空き店舗バンク」を白河市では実施しています。専用のポータルサイト上で登録されている空き店舗を確認可能で、利用希望者は登録することで物件見学や実際の契約手続きに進めます。
起業・創業にかかる経費を一部補助
白河市内で起業・創業を目指す事業者に対して、事業にかかる経費の一部を補助する「ふるさとビジネス創業支援事業補助金」の制度があります。白河市に移住してビジネス創業を考えているのであれば、申請して承認されることで補助対象経費の3分の2、上限100万円を補助してもらえます。
まとめ
地域の活性化に向けて、移住に力を入れている白河市が実施しているさまざまな制度を紹介しました。仕事から子育てまで、白河市では移住に際しての不安な面をサポートしてくれる制度が数多く設けられています。
移住後の暮らしやかかる費用など、心配な点を解消してくれるため、積極的にこれら制度を利用することで移住後の生活をより快適なものにできます。仕事も子育ても、白河市で長く暮らし続けるためには欠かせない要素であるため、少しでも支えてもらえる制度を積極的に利用しましょう。
移住を検討中の方は、お試し住宅を借りての体験移住をまずは実施してみることをおすすめします。