人材派遣会社の「スキルシート」とは?記載する内容や記入時の注意点について解説!
スキルシートとは、人材派遣会社に登録する際に提出する書類です。希望に沿った仕事に就けるかどうかは、本人の人となりやスキルだけでなくスキルシートの内容も大きく影響します。ここでは、人材派遣会社のスキルシートについて、記載内容や記入時の注意点などを解説するので、人材派遣会社の登録会に行く前にぜひご一読ください。
人材派遣会社の「スキルシート」とは?
スキルシートとは、これまでの仕事内容や持っているスキルなど、求職者の情報を記載するシートです。主に、人材派遣会社に一般派遣として登録する際に使われます。紹介予定派遣の場合はスキルシートではなく、職務経歴書を作成します。
スキルシートの作成方法や様式は会社によって異なり、登録説明会の終了後に会場で、手書きもしくはパソコンで作成する場合と、登録サイトで入力する場合などがあります。中には、派遣会社の担当者が面談形式で聞き取りを行い、派遣会社サイドで内容を入力して作成するケースも。
人材派遣会社ではスキルシートの内容をもとに、登録者の性格や適性を見極め、派遣先を検討・手配します。重要な書類なので、適当に作成するのではなく、人材派遣会社の担当者の目を引くスキルシート作成を心がけましょう。
人材派遣会社のスキルシートに記載する内容
スキルシートへの記載を求められる内容は、人材派遣会社によって異なります。一般的な記載内容は次のような項目です。
氏名・年齢
派遣法では、派遣先企業が派遣社員の個人情報を特定してはいけないことになっています。そのため、氏名・年齢については原則的に具体的な記載はしません。
氏名の場合はイニシャル表記、年齢を記載する場合は「20代後半」「30代前半」といった、年齢層が分かるような方法で記載します。
職務経歴
職務経歴とは、最終学歴以降の就業経験について記載する項目です。氏名・年齢と同様に具体的な表記は避け、社名をイニシャルで記載したり「食品メーカー」「小売業」などと業界や業種で記載したりするのが一般的です。
あわせて就業期間も記載します。「営業2年」などと職種と経験年数を記載する場合や、いつからいつまでその仕事をしたか、具体的な期間を記載する場合があります。人材派遣会社のフォーマットによって異なるので、よく確認して書きましょう。
スキル・資格
これまで取得したスキル・資格などを記載します。簿記・MOUS・TOEICなど、資格があれば具体的な資格名を記載しましょう。資格を取得していない場合でも、留学経験や業務上使っていたExcelの関数など、希望する業界・職種に対するアピールになる経験を記載するのがおすすめです。
居住エリア
スキルシートには、氏名や年齢と同様に実際の住所の記載もできないため、通勤時間の目安などを把握できるように居住エリアを記載します。一般的には最寄り駅を記載しますが、人材派遣会社によっては「福島県白河市」などと大まかなエリアの記載を求められる場合もあります。
人材派遣会社のスキルシート記入時の注意点
スキルシートは自己PRの手段です。フォーマットは人材派遣会社ごとに整えられているものの、内容については本人が分かりやすく、担当者の印象に残る文面を意識する必要があります。ここでは、スキルシート記載時の注意点を紹介します。
読みやすく記載する
スキルシートは派遣社員本人の印象、ひいては採用されるかどうかを左右する大切な書類です。読みやすさを意識して書きましょう。とくに手書きのスキルシートを求められる場合、焦らず丁寧に書くのがおすすめです。少しでも読みやすい字で書くことを心がけ、真剣さをアピールしましょう。
パソコンで作る場合も、長い文章の場合は句読点や改行を適切に入れることで読みやすくなります。語尾も「です・ます」調で揃えると読みやすく、真面目な印象を与えられます。
正確な記述を心がける
いくら自己PRの手段であっても、ないものを「ある」という必要はありません。とくに学歴・資格などは正確な記載が求められます。下手によく見せようと考えるより、正しい情報を記載しましょう。
職歴や業務内容は具体的に記載する
職歴や業務内容を記載する際は、どのような業務に携わっていたかが明確に伝わるよう、具体的に記載すると効果的な自己PRにつながります。たとえば、前職の会社や携わったプロジェクトの規模、業務に使用していたソフトなどもあわせて記載すると、シートを読んだ人が派遣社員の人物像やスキルをイメージしやすくなります。
具体的な数字が書けるものは、差し障りのない範囲で数字を明記するとより具体性が増します。ただし、内容は具体的でも文章そのものは簡潔な書き方を心がけましょう。
空欄を作らない
スキルシートには空欄を作らないようにしましょう。中には、自分の長所・特技などのように自分で書きにくい項目もあるかもしれません。しかし、自分をアピールする大事なポイントなので、空白にせず必ず記載するようにしてください。
人材派遣会社のスキルシートはどのようなときに使われる?
より訴求力の高いスキルシートを作るためには、実際に使われる場面を想定することが大切です。ここでは、人材派遣会社のスキルシートを使う場面について解説します。
面談時の参考資料に
人材派遣会社の担当者が面談を行う際、スキルシートを参考にします。スキルシートを提出した時点で充分な情報が書かれていないと、面談の前から印象を損なう可能性を与えかねません。
また、シートの記載内容と面談で話す内容に大きな食い違いがあると、面接の担当者にいい加減だという印象を持たれる恐れもあります。スキルがあっても実力に見合った仕事を紹介してもらえないケースもあります。
スキルシートは登録説明会の終了後、帰宅前に書くことが多いものの、面接を考慮に入れてしっかりと内容を練って書きましょう。
派遣先企業との職場見学に
スキルシートを見るのは人材派遣会社の担当者だけではありません。派遣先が決まったら、派遣先企業の担当者も職場見学の際に目を通します。職場見学とは、派遣先企業と派遣社員が就業を決定するために行われる顔合わせです。
職場見学時の面接も、スキルシートに基づいて行われます。面接はほとんどスキルシートを読み上げるような形で行われることが多いので、スキルシートがしっかり書けていれば面接がスムーズに進められるでしょう。
まとめ
スキルシートは、人材派遣会社や派遣先企業への自己PRを行う重要な書類です。氏名や年齢などの具体的な個人情報は記載しませんが、先方に経歴やスキルを伝え、仕事を任せたいと思ってもらう必要があります。
そのためには、丁寧で読みやすく書くことはもちろんのこと、職歴やスキルなどはしっかり盛り込み、かつ簡潔な文章で記載し、自身のスキルに興味を持ってもらうことが大切です。スキルシートは人材派遣会社の説明会場で書くことが多いため、説明会の準備として内容を考えておくと、スムーズに納得のいく内容に仕上げられるでしょう。